腕時計喫茶

「微妙」な時計を愛してる

燃えた靴下

今週のお題「お気に入りの靴下」

 

 今年も12月はてんてこ舞いになりそうな予感。ですので今のうちに色んなネタで、弊ブログを充実させておきたいと思います。

 そんなこんなで今回は、はてなブログさんのお題「お気に入りの靴下」で短めに書いてみたいと思います。靴下ねぇ…私が靴下で思い出すのはやっぱりアレだな。

 おっと!その前に、「腕時計ブログ」としての体裁を整えさせて下さいね。ほい!本日の腕時計はコイツでした。

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 カール F. ブヘラ「パトラビ クロノグラフ GMT(10618.08)」。ド派手なので袖口からひょっこり見えるくらいで丁度いい。冬の装いが似合う時計です。

 

 

 

 

 

 それは私が幼稚園の頃、とある「冬」のお話。とにかく寒いのが苦手な子供でして、冬になるとコタツに根っこが生えたかのようになってしまうハナタレ坊主でした。

 特に「朝の寒さ」は大の苦手。母親に「あんた!幼稚園どうすんの!」と聞かれれば「寒いから休むぅ」と定番の返し、そして追い打ちの「アホ言いな!はよ起きぃ!」みたいな展開が毎朝繰り広げられました。

 その頃は部屋の真ん中に「デンッ!」と大きめの石油ストーブが鎮座していまして、着火から10分もすれば「起きても寒くない状態」まで空気を温めてくれました。それでようやくモゾモゾと起床。

 一直線にストーブに近寄って背中を温める寒がり坊主な私。傍らのテーブルではすでに身支度を済ませた弟が、優雅に朝ごはんを食べていました。

 すぐ横の椅子は私が座る椅子でしたが、その日は親父が着るワイシャツが掛けてありました。ストーブの熱でホカホカに温まっているワイシャツ。

 

 「なるほど!こうすればシャツを着たときヒヤッ!ってしないんやな!」

 

 こういう知恵だけはすぐに応用したくなる私。早速その日に着るセーターを親父のワイシャツの上から掛けてストーブの熱を独占しはじめました。これで今日はホカホカな服が着られる。ヒヤッ!ってしなくて済むと。

 そうだ!ついでにこの冷たい足も温めよう!と私は両足をストーブの至近に置いて、横着にもそのままトーストをかじっていました。いいなこれ!冬の間はこのスタイルで行こう!なんて思ってたアホな私。

 その日は、母親が編んでくれた靴下を履いていました。モコモコでキレイな水色の毛糸の靴下。成長を見込んでか、大きめでブカブカな作りだったと記憶しています。それを半分脱いだ状態でブラブラさせながら、トーストをカジカジやっていたのです。

 

 それはほんの一瞬の出来事でした。

 足が燃えたのです。ボワッと(;´Д`)

 

 正確にはブラブラさせていた靴下にストーブの火が燃え移ったのですが、一瞬の光景としては「両足が燃えた」でした。

 幸い足の指に軽い水ぶくれができたくらいでしたが、母親にそれはそれはこっぴどく怒られた私。父親には「朝から何アホなことしとるんじゃ!」とゲンコツ。弟からは「兄ちゃんホンマにアホやな」と冷たい目。そして、お気に入りの水色の靴下は無惨にも燃えてしまい、その後ストーブの周りには「これ以上近づくな!」というメッセージを込めた鉄柵が設置されたのでした。

 みかんの皮も焼かせてくれなくなりましたとさ。

 おしまい。