腕時計喫茶

「微妙」な時計を愛してる

【sarb033(035)】自分より(目上の)偉い人に会う時の時計選び

 当たり前ですが、私より偉い人なんて世の中にはゴマンと存在します。もちろん「偉さ」にもいろいろありますし、乱暴に一括にして語るのはどうかと思いますが、そういう「偉いさん」に会わなければならない場合のお話です。

 

 例えば、仕事で遭遇するならコチラもそれなりの肩書で対応できるのですが、ひとりの「個人」として会うとなると、社会的な「バリアー」を失ったような気がして、途端に心細い気持ちになります。「人間力対人間力」の構図に持ち込まれると、いかに自分が「中身のない人間」かが良くわかるからです(;´∀`)

 

 もう他界して5年が経ちますが、うちの親父さんは「人間力の塊」みたいな人でした。そういう人の周りには何かしら人を集めるフェロモンのようなものが放射されているのか解りませんが、一般人としては恐ろしく広いカテゴリーの人脈を築いていたと思います。

 父が元気だった頃は、私も興味がなかったので聞きもしなかったのですが、亡くなったあとで多くの方々とご挨拶させていただいた後、初めて自分の父親に対して「この人何者やったんや?」という興味が湧きました。

 

 葬儀から数年かけてご挨拶させていただいた方々の中には、著名な政治家の先生もいれば、宗教界の重鎮の方もおられました。大銀行の頭取がわざわざ実家に来てくださったのにも恐縮しましたっけ(昔、一緒に仕事をしてたそうです)華やかなところでは、芸能人の方や北新地のママさんも(・∀・;)

 オフクロだけに応対させるには忍びないので、主に長男の私がご挨拶をさせていただいたのですが、某野党の「顔」とも言える御仁に私の実家でお会いした際は、変な気合が入りすぎて、いろいろ恥ずかしい失敗をしてしまいました(´;ω;`)失礼な質問もしちゃったなぁ…

 

 そういえば20歳代の若かりし頃、仕事でお世話になっていた師匠の事務所番を時々任されることがありました。この師匠もやたらと顔が広い方で、とんでもない有名人がアポ無しで突如事務所にやってくるのです。ペーペーの私はその都度、慌てふためいていましたっけ。それから20年以上が過ぎ、大概なオッサンになったわけですが、私の「人間力」の成長はほとんどなかったようです。

 

 

 

 話は変わって最近の私、とあるスキルを自分の「事業」として軌道に乗せようと画策しています。数年は副業の粋を出ないでしょうが、ここ3年ほどチマチマ勉強を続けてきたネタを本格的に広げるつもりなのです。

 もちろん、本気で展開させようとすれば「資金」「人手」のシビアな問題はついて回ります。そこで私も、なけなしの人脈を使って「専門家」に会わせてもらうことにしました。友人のツテですが、中部地方を中心に手広く事業展開をされている方で、そのトップと直接話をする機会を得たのです。恐らく現在の私の所属と経歴に興味を持っていただけたのだと思います。結果はどうあれ、私としては、顔見知りになれるだけでも望外というものです。

 

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 そんなこんなで、その瞬間を想像して、今から緊張しまくる私です。とりあえず第一印象を整えるために、「オバマ前アメリカ大統領」が着てたようなシンプルなスーツをオーダーしました。ネクタイも地味めなレジメンです。

 靴は、以前に購入して2回しか履いていない黒のストレートチップがあるので、それで良しとして…

 

 腕時計です。ここは絶対に外せないポイントです。

 

 この会合のために「Grand Seiko」を買おうかと考えるくらい、真面目に思いつめましたが、よくよく考えれば…あるじゃないか!絶好の腕時計が!

 

sarb033 sarb035 seiko

 

 万人に控えめで真摯な印象を与えつつ、同時に拘りと意思の強さも感じさせることのできる「sarb033」「sarb035」の2本。もしかすると価格がお安い分「GS」よりも好印象を与えることができるやもしれません。

 

 

 どちらを選ぶか悩むところですが…ここは白ダイアルの「sarb035」の出番でしょうね。

 

 ところでこの「sarb035」ですが、「033」ほどではないにしろ、だいぶ値上がりしてきました。先ほど覗いたら4万円台半ばに届こうか…ってところでした。

 「033」はすでに手の届かないレベルまで値上がりしてしまいましたし「何が何でも!」って考える方以外には、おいそれとオススメできない時計になってしまいました。

 

 ですが、この「sarb033と035」について言えば、ほとんど中古のタマが出回っていないのが現状です。それはつまり、購入者が「手放さない」ことを意味します。これはすでに使っている方なら容易に得心できることですが、確かに「手放す理由が思い付かない」のです。釣りでいうところの「フナ」と一緒ですね。「フナに始まり、フナに終わる」みたいに、必ず回帰したくなる腕時計だと思います。

 もしかすると本当に、入手できる機会の最終カウントダウンが始まっているのかも知れません。「ゼロ」になる前に、例え高騰していても手に入れるというのもアリだと思ったりして(´・ω・`)

 

 「偉いさん」に会う際に、こんなに頼りになる腕時計も珍しいですからね。